Neumannマイクロフォンの保護とクリーニング
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本書は現在進行中のCOVID-19のパンデミックを受けて、Neumannマイクロフォンおよびアクセサリーの保護およびクリーニングの方法を記載しています。特にボーカルやスピーチのレコーディング時には、マイクロフォンを口に近づけて使用することが少なくありません。そして同じマイクを複数の人間が使う場合もあります。
そのような場合に細菌やウイルスによる感染リスクを減らすには、以下の措置が効果的です:
- 可能であれば、ユーザーごとに異なるマイクロフォンを使用する(アクセサリーも同様)
- 使用前後に製品表面のクリーニングを行う(マイクロフォンのハウジング、ヘッドグリル、アクセサリー等)
- マイクロフォンをある程度の時間使用せずに置いておく
- 風防や薄いプラスチック製の袋を使って保護する
医学的情報に関する免責事項
本書はマイクロフォンやアクセサリーを破損させることなく保護やクリーニングするための対策、適切および不適切な材料といった技術的アドバイスをまとめたものです。
消毒や感染についての医学的な情報は、国および地域の医療当局に相談し、これらの機関の助言に従ってください。
目次
- 1. Neumannマイクロフォンのクリーニング
- 2. 放置時間
- 3. ウレタンフォーム風防が付いたマイクロフォンの保護
- 4. ウレタンフォーム風防の音響効果
- 5. プラスチック製のフィルムや袋によるマイクロフォンの保護
- 6. プラスチック製のフィルムや袋の音響効果
- 7. その他
1. Neumannマイクロフォンのクリーニング
マイクロフォンのハウジングのクリーニング
Neumannマイクロフォンのハウジングに付着した人間の呼気等による汚れをクリーニングするには、エチルアルコール(エタノール)またはイソプロピルアルコール(イソプロパノール)をお使い下さい。消毒剤としては、濃度70%の溶液が一般的に用いられます。使い捨ての柔らかい布、柔らかいブラシまたはティッシュペーパーに消毒剤を含ませます。クリーニング時には液体がマイクロフォン内部に入らないように注意し、マイクロフォン表面だけが液体に触れるようご注意ください。
表面を傷つけるおそれがあるため、ザラザラした素材は使用しないでください。製品表面が傷つくおそれがあるため、エタノールやイソプロパノールより強力な溶剤は使用しないでください。
絶対にスプレーは使用しないでください。振動板に液体が付着しマイクロフォンカプセルを傷つけるおそれがあります。
Neumann エンブレムは拭かないでください。色落ちが発生するおそれがあります。
マイクロフォンの取り外し可能なヘッドグリルのクリーニング
マイクロフォンのなかには、クリーニングのためヘッド部分のヘッドグリルが取り外せるようになっている製品があります (KMS 104 / 105, KK 104 / 105, KK 204 / 205 and BCM 104 / 705)。決してカプセルに触れたり、破損させたりしないようご注意ください。KKのヘッドグリルは簡単に外れないため特にご注意ください。
ウレタンフォーム風防が付いたヘッドグリルの場合は、内側のウレタンフォームを取り外して以下の方法で別途クリーニングします (KMS 104, KK 104, KK 204 / 205 and the BCM 705)。
ウレタンフォームを取り外した状態の金属製のヘッドグリルを、内側を含めてエタノールやイソプロパノールでクリーニングします。また、ヘッドグリルをきれいな熱湯につけることも可能です(70℃等)。食器洗い機は使用しないでください。ヘッドグリルを取り付け直す前に、完全に乾かします。
ユーザーごとにヘッドグリルを使い分ける
BCM 104およびBCM 705はヘッドグリルを簡単に取り替えられるようになっているため、ユーザーごとにヘッドグリルを使い分けることが可能です。BCMは、スペアパーツとして以下のヘッドグリルをご用意しています: